アメリカは16歳から車の運転をすることができます。(州によって多少のバラつきはあるけれど…。)
ウチのボウズも去年免許を取りました。18歳まではいろいろ制約付きだけれど。
で、
「車が欲しい。」
ということになるんです。
友達連中は、すでにみんな持っています。
「私の車でいいじゃないの!」
と言いますと、
「ミニバン、ちょっと恥ずかしい。」
と。
結構金持ちの子息が多い学校のため、友達連中の所有している車はなかなか凄かったりします。
大抵、高校生なんぞ、親や親戚筋から流れてきたようなボロボロの車を乗っていたりするわけですが、ここいらの高校生はいきなりジープとか乗っちゃったりするんです。
アメリカの中古車市場は、日本では考えられないほどの高額市場で、ディーラーからある程度まともな中古車を買おうとすると、1万ドル(日本円で100万円ちょっと)はします。(もちろん、掘り出し物も多々あるけれど。)
信頼できる中古車専門のウェブサイトがあって、そこの情報をずっと見ていたものの、なんだかうんざりするばかりで全然前進できずに今に至っちゃいました。(牛歩作戦)
「高校生に100万もするような車を買って与えるなんて…。」
とグズグズ考えていたわけです。
でも、結局、ずっと友達に学校への送り迎えをして貰ってたり、部活の遠征やバイトのことなどを考えると、そろそろ潮時だな感じになってきたため、真面目にウェイブサイトをチェックしたり、車系の知り合いに声をかけたり、日本人コミュニティーの「売ります・買います」サイトをこまめにチェックしたりするようになりました。
でも、そういう時に限って、良い物件って出ないものですね。
近所のディーラーに行ったら、口のウマいセールスマンに騙されそうになったり、ウェイブサイトに出ている物件に関して問い合わせの連絡をしてみると、それ以降無茶苦茶スパムメールが入ってくる等になったり、もう、散々。
これで、また先延ばしが出来るぞと内心「イヒヒヒヒ…。」と思っていた矢先、日系コミュニティーの掲示板にちょっと古いけれど高校生が乗るに丁度いいなと思えるような物件がピョコと出ました。
間髪入れずにメールを打って、翌日試乗させてもらい、その翌日に手付け金を払い、最終的には、物件広告が出てから3日で売買が成立しました。もし、月曜日が旗日でなければ、もっと早くに成立していたかもしれません。
それぐらい、さっさと決まりました。
先方が日本人だったのも、よかったのかもしれません。
それに、よく話してみると、実は、全く知らない方でもなかったこともわかったりして。
では、以下に、今回の流れなどを。
(1) 試乗
試乗の際は、某大手自動車会社で品質部長をしている友達に一緒に行って頂いて、意見を伺いました。
安い買い物ではありませんから、身近な優秀リソースはとっても貴重。
また、試乗は駐車場だけでなく、一般道路も走ってみることが大切だと言われました。
ラジオなどの音を切り、走っている時の音に耳を澄ませます。(当たったり、こすれたり、絡まっているような音はしていないかの確認。)
(2) 外観の観察
中古車なので、ピッカピカは基本的に望めません。ちょっとした凹みなどは想定内。でも、サビに関しては、あまり広範囲でない事が大切。特に、雪の降る地域では、道に塩をまくためサビは大抵の車に発生します。(だから、この地方で車好きの人たちは、夏専用・冬専用の車を乗り分けしてます。冬はわざとボロ車に乗る。)
あと、大きな事故の痕がないかの確認。売り手は、自分から事故があったなんて言ってくれませんから、外観を見て明らかに何おかしいと思うようなことがあったら質問してみます。たとえば、一枚だけドアの色が微妙に違っているとか。あるいは、バンパーとボディーの合わせ部分がかなり不自然にずれているとか…。(冬道で滑ってバンパー接触事故って、多いんです、この地域は。)
(3) 今までのメンテ記録
メンテ記録の有無を聞きます。ある場合、実際にそれを見せてもらい、気になる事項をチェック。記録内容に「衝突部位修理」などという記述がある場合、その点の説明を求めます。あとは、オイル交換を定期的にしていたかどうかの確認も大切。
(4)決定
話が決まると、支払いが発生します。車売買の支払いは、基本的に銀行チェック(キャッシャーズ・チェックと言います)で行われます。パーソナルチェックや現金は基本的にマナー違反。(というより、嫌がられます。パーソナルチェックは不渡りになる可能性があるため、現金は100ドル以上の大金を持って歩くことの危険性のためです。) 銀行に行って、キャッシャーズ・チェック・プリーズと言いますと、さっさと作ってくれます。
(5) 書類
支払いと交換で、売り主からタイトル書類(緑色の権利証書)を受け取ります。タイトル書類には、「誰が誰に売った」と表記されますが、よく記入場所を間違えたりしますので、もし間違えた場合、売り主・買い主一緒にSOS(州政府オフィス)に出向き修正が必要です。
タイトル書類に問題がない場合、買い手だけでSOSに出向き、タイトル書類を提出して
- タイトル移行の手続き
- 車の登録手続き
- ナンバープレートの受け取り
を行います。
ナンバープレートは、特別仕様を注文しない限り、その場で正式なものがもらえます。(昔は、まず紙ぺらで、あとからプレートが郵送されてきたなぁ。)
SOSに行くときのポイントは、ちゃんと事前に保険に加入し、保険証書を持参するということです。
必ず、「保険を見せろ」と聞かれますから。
そのためには、事前に売り手から車のVIN番号情報を聞き、保険屋にその番号を告げて、その情報で保険契約をすることになります。
SOSオフィから
- 仮タイトル書類(仮なので緑色ではない)
- レジスト書類
- 新ナンバープレート
- ナンバープレートに貼るシール
がもらえますが、もちろんタダではありません。
タイトル移行料
レジスト料
ナンバープレート料
そして、車を購入した金額に対する消費税の支払いもあります。
(6) 受け渡し
タイトル移行で正式に買い手の車となります。これで、車のキーを受け取って全編終了です。
キーは大抵複数ありますから、全セット貰います。
売り手のナンバープレートを外して、自分のナンバープレートを取り付けます。
SOSに行ってタイトル移行手続きなどすぐに出来ない場合、3日ぐらいは書類不備が許されるようです。
ということで、我が家のガレージは2台の車でギュウギュウです。
ところで、自動車保険料がすっごく高くて、泣けてきます。
(私の住むM州は、全米でも特に保険料が高いんです。)
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