アメリカに住むということ

よそ様の国に住むというのは結構大変です。英語が出来ればいいというものではありません。

食中毒騒ぎ

転職して1年がたちました。

予想していた通りいろいろありましたが、そのいろいろの中で、2回の救急病棟行きは全くの想定外。

一度目のことは以前にこのブログの中で書いた通り。
あとから、あれは更年期障害の走りだと気づきました。
あの後、結構同じような症状が出たり引っ込んだりしていますけど、ちゃんと生きています。

二度目はつい最近の、食中毒騒ぎ。

久しぶりに会った友達と一緒に、近所の日本食レストランに行きました。

私の住む町には日本人がほとんど住んでいないため、日本食レストランなんぞなくて、一番系統的に近いのがチャイニーズ系あるいはコリアン系のレストランです。
「ジャパニーズ・レストラン」という看板が出ていてもオーナーが非日本人というのが普通です。裏メニューがビビンパなどで、メインメニューよりずっとおいしかったりします。

で、近所の日本食レストランもオーナーは韓国系。でも、シェフが元某超有名和食レストラン(閉店してしまって今は存在しない)で働いていたということで、腕は確かだと聞いていました。
ずっと行こう行こうと思ってはいてもなかなかそんなチャンスがなかったので、その友達と行くことにした次第です。

夜7時過ぎ。
まだ、アメリカのディナー時間内です。

「こんばんは~」

と入っていくと、誰一人としてお客さんはいません。

「か、火曜日だからかな...。」

などと思いながら、清潔感あふれる韓国系の若いウェイターのお兄ちゃんに、

「二人で…。」

といいますと、とっても爽やかに、

「どこでも、どうぞ。」

と席を勧めてくれました。

友達は、
「なんだか、誰もいないね~。」
と心配げ。

私も、
「なんだか、そうね~。開店セールのときは物凄い人だったけれど、どうしちゃったんだろう。まだ、週の始めだからかなぁ。」

などと、かなり意味不明な説明をしたりしているうちに、爽やかウェイター君がオーダーを取りに来ました。

友達は、寿司セット、私は天ぷらセットを注文。

食事が出てくるまでの間に、テイクアウトで二人ぐらいお寿司を買っていったので、全く閑古鳥が鳴いているというわけではないようです。

とうとう注文の品が出てきました。想像した通りの、アメリカで出てくる標準的なお寿司と天ぷらです。

私の天ぷらなんぞ、エビが細身だけれど8尾(エビの数え方、不明)も付いてきました、野菜も盛りだくさん。

「余った分は、明日の夕食に天ぷらどんぶりにしよう!」

という計画が自然に立てられるほどの充実ぶり。

衣は、よくアメリカの天ぷらにありがちな薄い黄色のフリッターのようなものではなく、きつね色系のカリカリした本物っぽいヤツ。外側カリカリ内側ホクホクで、かなりいける天ぷらだと思いました。

ただ一つ気になったのは、天ぷらなど脂っぽいものについてくる「ツマ」が揚げてあったこと。ふつう水にさらしてパリッとしているはずなのに、なんで、揚げてある?みたいな感じで、一口食べて妙な食感だったので食べるのはやめておきました。
食後に爽やか君が、注文していない抹茶アイスを「サービスです」って持ってきてくれたりして、かなり満足して出てきました。

いま思えば、「食中毒」のサインはいろいろなところに明らかに出ていたわけですが、そんなこと全然気づかないノーテンキな私はいい気になって食事を続け、約4時間後に大変なことが起こることなど全く想像すらしておりませんでした。

帰宅後に、なんだか胃がムカムカしていることに気づいたものの、それは脂っぽいものを食べたからだと思い、日本から持ってきた胃腸薬を飲んでベッドに入りました。

普通、寝てしまえばそのまま朝になって、胃腸の調子は寝ている間に修復されるわけですが、あの日に限って時間がたてばたつほどムカムカレベルが上昇し、夜中の2時ぐらいから「かなりまずい症状」が出始めました。

それから4時過ぎまで症状が続き、朝4時半ぐらいには体全体が裏表ひっくり返るほど苦しくなって、とうとう近所に住む日本人の知り合いに電話を掛けることにしました。

「こんな時間に大変申し訳ないのですが、どうやら、食中毒にやられたようです。救急に連れて行ってください。」

と、言おうとして。

でも、そんなことすら自分で言えないほどフラフラで、最後の力を振り絞って熟睡中のウチのボウズを起こしました。(この時すでに、ボウズの寝ている部屋まで行くことすらできず、キッチンの床に座り込んでボウズの名前を叫んでおりました。)

ボウズがびっくりして起きてきて、電話をかけ始めます。

知り合いは日本人。だから、ボウズは日本語で話さないとなりません。
朦朧としながら、正しい日本語を教えます。

でも、ボウズも寝起き+緊張でうまく言葉が続いていきません。助詞なんぞ全くない、電報を読んでいるような、へんてこりんな日本語です。

「ママ、チイチョウワルシ。タスケテ。」

みたいな…。

さすがに朝の早い時間。4時ごろといえば、熟睡時間帯。

1人目の知り合いは、完全に睡眠中のようで、受話器を取ってそのまま放置してしまったようです。

2人目の知り合いがつながって、早速駆けつけてきてくれました。

自宅から車で20分ぐらいのところにあるB病院の救急に行きましたら、その時たまたま暇だったようですぐに受け入れてもらうことができ、早速点滴治療開始。

食中毒は中毒を起こしているものを体外に出してしまうことが必要だけれど、それに伴って脱水症状を起こすので、水分補給が必須。点滴でガンガン水分補給をしたらずいぶんと楽になりました。

午後一番位の回診で、「ずいぶん回復したようですね。」と言われ、夕方位には退院かと予想をしていたものの、夕方になっても誰も退院手続きに来ないじゃぁありませんか。

午後一番からずっと観ているテレビにもそろそろ飽きてきて、インターフォンで看護師さんを呼び出します。

「先生が夕方には出ても良いって言っておられましたけど…。」

といいますと、

「確認するんで、ちょっと待ってね~。」

と言われ、そこからまた一時間ぐらいテレビを観ながら待ちます。

やっと、別の先生がやってきて、

「うーん。大事をとって、もう1日、いない?」

と言われて、びっくり。

仕事もあるんだしということで、丁寧にお断りして、退院手続き書類の作成をお願いしました。

「じゃ、退院させてあげるけれど、無理しないでね。それから、エビには気を付けてね。」

ということで、夜の8時ぐらいに無事に自宅に帰ってくることができました。

さて、この15時間ほどの入院。

先日、保険会社から治療明細が送られてきましたが、自己負担分は150ドル。(日本円で1万5000円位)

実際にかかった費用は4000ドルほど。救急の入院費です。

今回は、高額な医療機器を使ったわけではなく、治療と言っても点滴だけでしたから、救急病棟にいただけで4000ドルの請求となったということです、アメリカの医療機関はそれぞれ勝手に料金設定をしていますから、たとえば点滴のバッグが1つ1000ドルということもあり得ます。(原価1ドルぐらいのはず)

もし、健康保険を持っていなかったら、前回と今回で合計1万2000ドルほどすっ飛んで行っていることになります。

凄い金額です。

ちなみに、アメリカにおける自己破産の多くが医療費系自己破産だと聞きます。

オバマケアになって、この医療系自己破産、いくらか減るんだろうかなぁ...。



これが、問題の天ぷら定食(写真添付、なぜだか90度倒れちゃっているわね...)
天ぷら定食

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