アメリカに住むということ

よそ様の国に住むというのは結構大変です。英語が出来ればいいというものではありません。

いろいろとテンコ盛りの週末でした。その1

2週間ぐらい前、いつもの如く運転中にラジオを聴いていますと、

「アシュケナージが展覧会の絵を振ります。まだ、いい席が残ってますよ~」

と言うので、速攻でチケットを購入しました。2人分で約50ドル(5千円)なり。

土曜日の夜8時半スタート。こちらの週末コンサートは基本的に大人の社交の場ですから、このぐらい遅い時間に始まります。

ちょっと早めにコンサート会場のあるデトロイトのダウンタウンに到着し、まずは腹ごしらえ。

コンサート・ホールの斜め前みたいなところにある「マジェスティック・カフェ」というちょっと洒落たレストラン。土曜日で異常に込んでいたので随分と待たされ、やっと食べ始めたのはコンサートの始まる30分前!早食いが苦手な私とボウズ。5倍速で食べ物をかっ込みました。ぜんぜん食べた気がしませんでしたよ、やっぱり。

「展覧会の絵」を目指していったのですが、プログラムをよく見ますと、「ラフマニノフ・ピアノ・コンチェルト3番」なんて書いてあるじゃぁありませんか。なんとも、ラッキー!(内容をよく知りもせずにチケットを買うか…、自分!)

で、更にプログラムをよく読んでみますと、ラフマニノフを弾くはずになっていたピアニストが急病で、急遽代役が弾くんだとか…。ラフマニノフをピンチヒッターで弾くなんて凄いな~と思いつつ、こんなピアニスト、名前すら聞いたことないし大丈夫かしらと余計な心配などして…。

さて、演奏が始まりました。な、な、なんと!なんとも凄いテクニックでいとも簡単にラフマニノフを弾く青年。「ふん、ふん、ふん」などと鼻歌でも歌いながら弾いているんじゃないかと思うぐらい、簡単そうに弾くんですよ。たま~にミスタッチがあったけれど、大勢に全く影響なし。あんまり凄いんで第一楽章終わったところで拍手しちゃう人もいたりして…。全曲終わったら観客総立ちで「ブラボー、ブラボー」の嵐。映画音楽のようなラフマニノフをこれでもか~と見せに見せて弾いただけあって、そういうのが大好きなアメリカ人はやんやの拍手をおくっていました。

もともとデトロイト・オーケストラは、ヨーロッパの名門オーケストラに負けないぐらい弦と管のバランスの取れた素晴らしいオケです。そこにこの劇的で凄いテクニックをもったピアノが乗っかって、あれだけの演奏になったんでしょうね~。でも、個人的には、オケとの一体感がちょっとかけていたなと思いました。このピアニスト、まだまだ若いので、これからいろいろ修羅場を潜り抜けて、深みがあり、そしてオケと溶け合った演奏が出来るようになるかな。今のところ、アメリカでは受けるかもしれないけれど、ヨーロッパでは無理かな、という印象を持ちました。

ま、途中で挫折したらファッション・モデルにでもなれば…。というぐらい美形のピアニストでした。このピアニストの名は、アンドリュー・フォン・オーエン。今年の2月に日本デビューをしたそうで。美形好きな日本人(女性)に受けそうです。ウェブのあちらこちらに写真が出ていますから、探索してみてくださいね。

さて、メインの「展覧会の絵」。

う~ん。確かに素晴らしいと思いましたけど、ニーミ・ヤービ(この人、デトロイト・シンフォニーの常任指揮者)の指揮の方が断然いいと思ってしまった私です。あくまで、個人の好みですけど、ヤービの解釈の方が耳にすんなり入ってきます。アシュケナージはちょっと力入りすぎ…。アシュケナージが指揮していたというより、オケがアシュケナージを引っ張っていたという感じすらしました。

コンサートが終わって自宅に戻ったのは11時過ぎ。
ラフマニノフのピアノコンチェルトに展覧会の絵というデザートをダブルで食べたようなコンサート。

とっても満腹になりました。

あ、そうそう。

展覧会の絵の楽章と楽章の間、ふっとコンサートホールが静かになる一瞬。どこかのバカの携帯が音楽を高々と鳴らしました。それも、サンバのメロディーを結構長い間。観客が一斉にその音の方に顔を向け、「銃殺にしろ!」という超冷たい視線の嵐…。もぅ、ばかばかっ!!

音楽会では、携帯の電源を切るのじゃぁ~~。
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